恩を仇で返した泥棒

世間には人の親切を踏みにじるようなひどい泥棒もいるものです。
ある無職の男は財布を盗まれてしまって面識のない高齢の女性の家に助けを求めたそうです。「財布を盗まれてしまってお金がない。お腹も空いている」と男がいうと女性はかわいそうにおもって自宅で食事をさせてその後バス代として300円を渡したそうです。
男は女性の家に招かれた時にこっそり玄関の外に鍵が隠されているのを見つけました。
女性の家を辞した後、その鍵をつかってこっそり侵入し、現金を盗んだそうです。被害総額は1万8千円でした。
被害の額は決して多いものではありませんが、人の好意に対してこのような犯罪行為で返すというのは許しがたい行動だと思います。まさに恩を仇で返すという言葉がぴったりです。

被害にあった女性は食事をさせてあげてまさかお金を盗まれるとは思わなかったとびっくりしていた様子だそうです。

日本人は性善説を信じている民族だと言われています。困った人がいたら助けるのが当然。目の前にいる人がまさか犯罪者だとは思わないのです。
たしかに出会った時には犯罪者ではないかもしれません。しかし、誰がいつどこで犯罪者になるかはわからないのです。
人は環境やその時の心理状況、経済状況によって思いもよらない行動をとるものなのです。

今回の事件の男も最初から盗み目的で近づいたわけではなかったかもしれません。しかし、女性の優しさにつけこんで犯行に及んだのは事実でしょう。

また、女性も無防備に鍵を玄関先において置かなければこのようなことにならなかったかもしれません。